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精霊の守り人 [本(児童書)]


精霊の守り人

上橋菜穂子さんの《守り人シリーズ》《旅人シリーズ》
児童書で出ているけれど、壮大な物語で大人が読んでもおもしろい。
というか、ある程度の年令に達してたほうがおもしろいと思えるかな。
架空の世界だけどどこかアジア的で、空気感などつかみやすい。

巻を重ねるごとに、国々の事情や争い、異世界の変化などが複雑にからみあって
主人公をはじめ、登場人物達は巻き込まれていく。
現在は、最終章3巻の『天と地の守り人』の第1部が出ていて、そろそろ第2部
が出る頃だと思う。

主人公が30代の女ってめずらしい(児童書なのに…)
物語上の国々はそれぞれ異なった環境、生活習慣、人の容姿や言葉も違う。
そういった細かい所もよく書かれていて、私はこういう地図がほしくなるような
物語が好きだ。(地図はところどころ出てくる)

だんだん重く複雑化してくる話の間に、会話や食べ物でなごむ場面がちりばめら
れていて、ちょっとホッとさせてくれる所がいい。
あとちょっとで終わっちゃうのか〜っと思うと寂しいけど、早く続きが読みたい。

アニメ化されるらしいけど、タンダがカッコよすぎ?らしい?
まぁ、見てみたい気はする。
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追記 1/24

『天と地の守り人』第2部を読む。
刺客に追われながら、バルサとチャグムが親子のようにお互いを思いやりながらの旅は
彼らを取り巻く状況とはうらはらに、どこかホッとしてしまう。
物語がこの先どうなるのかはわからないが、チャグムはすべてが終わった数年後には
この途中の日々も懐かしく思うのかな…なんてね。
彼がバルサをからかって軽口たたく、そんな懐かしくうれしい場面が出てきた時に
ふっとそんなことを思った。
まだまだすべてが途中の物語が合流していく第3部が楽しみ。
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追記 2/19

『天と地の守り人』第3部を読む。
ああ…読み終えてしまった。
最終巻では、チャグムとシュガは国や民の為に、バルサはタンダの為に、トロガイは
呪術師の総力を上げて、戦いと異世界の変化から来る危機に立ち向かう。
そして体にも心にも深い傷を負っていく。
多くの苦しみと犠牲が強いられる大きなうねりの中で、やがて一つの終わりを迎える。
全部読み終えて寂しいが、ここで終わるのがいいと思える終わり方じゃないかな。
読者の私はここまでしか読めないが、彼らの明日は続いて行くのではないかと思える。
架空の世界だけど、土臭い物語が心にせまってくる。
一人一人の成長や思い、背後の国々の事情、異世界との関わりなど全巻を読んでから、
やはりこの最終巻に手を伸ばしてほしいと思う。


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