DIVE!! [本(児童書)]
森 絵都さんの『DIVE!!』
飛び込み競技にかける少年達の物語。
知季、飛沫、要一。
性格、個性、体格、才能など、まったく違う3人の少年。
3人はそれぞれ挫折しながら成長し、自分の武器を生かした飛び込みへとのめり込んでいく。
この3人がメインだけど、その周囲のコーチ、友達、恋人、家族などもけっしてただの脇役
ではない。
特に最後の四部では、オリンピック代表権をかけた試合のドキドキ感がメインの3人の視点
からだけではなく、周囲の人達の視点も加わり、さらにハラハラドキドキ感は高まる。
誰が代表権を得るのか…。
飛び込みバカな少年達がいい。
お互いの才能を脅威に感じながらも、ライバル達の飛び込みへの姿勢が自分をやる気にさせる。
10代の不安定さと純粋さが気持ちいい。
飛び込みなんて知らないから…って思っていても読みはじめれば、1.4秒の競技が魅力的に描かれ
ていて一気に入り込める。
ちょっと実際の競技も見てみたくなってしまった。
そういえば私は、短い時間で決まるスポーツ観戦はけっこう好きだ。
飽きないってのもあるけど、なんとなく凝縮してる感じなのがいい。
10mのコンクリートドラゴン…たぶんそこから水中へダイブするなんて、私には一生ないだろう。
でもちょっとそこから下を見てみたい気も。
きっと足がすくんで、血の気が引いちゃうんだろうけどねー。
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