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十三歳の仲人 [本(時代小説)]


十三歳の仲人

平岩弓枝の御宿かわせみシリーズの『十三歳の仲人』
文庫本32冊目になったこのシリーズ。
今回の半分は、かわせみで女中をしているお石の縁談の話。

御宿かわせみは、大川端の小さな旅籠『かわせみ』に関わる人々が、様々に事件に
巻き込まれる人情捕物シリーズ。
シリーズ前半は東吾とるいの忍ぶ恋や周りの友人達の恋など、捕物だけでなく登場人物
の関係にもハラハラさせられる。

ここ数冊は、東吾さんとおるいさんももうすっかり落ち着いてしまってなんとなく
寂しく、子供達の成長ぐらいが楽しみになってきてしまった感じがちょっとあった
のだけど…今回のお石の話は、久々どうなるのかなぁと気を揉んで楽しんだ。

お石は御宿かわせみ25の『大力お石』で初めて登場する。
山出しの猿公などと呼ばれたお石も十八歳。すっかりきれいになり女中頭のお吉の
片腕として良く働く。
そのお石の縁談に関わっていくことになる大工の棟梁の小源太。
小源太は御宿かわせみ12の中で、父親と取っ組み合いの喧嘩をしながらもお互いを
思い合う大工の親子の話『息子』で登場する。

小源太には麻太郎だけでなく、読んでるこっちまではっぱかけたくなる。
でも最後にはお石が幸せになれてよかった、よかった。
御宿かわせみシリーズで祝言の話たぐいはホロッと泣かさせる。
それだけ登場人物に思い入れがあるってことかな。

平岩弓枝さんの本の中には爽やか系いい男がいっぱい出てくるし、御宿かわせみは
季節の花や行事などが書かれていて、女の人にもおすすめ。
捕物だから人の生死がかかわってくるけど、全体的にはおだやかな空気が流れている
ので、あまり力まないで読める。


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