カラフル [本(児童書)]
森 絵都さんの『カラフル』
人の人生は人それぞれだけど、誰でも一度は死について考えたことはあるはず。
死んだら終わり。
で、物語はそこからはじまる。
前世で過ちを犯した魂が、人生再挑戦の抽選にあたったことを天使に知らされる。
自殺を計って魂が抜けた少年の体に、抽選にあたった魂はホームステイすることに…
去年、いじめで自殺の悲しいニュースがいっぱいだった。
無責任な大人である私はつい、死ぬぐらいならそこから逃げちゃえばいいのにとか
思ってしまうけど、子供の世界は狭くてその狭い世界がすべてなのだ。
大人だって何か問題を抱えてる時は、もうその世界しか見えなくなる。
私だって、死にたくなったことは数知れず…
ステイしている魂は、しだいに自殺した少年が見えてなかった世界が見えるように
なり、この体を少年に返してやりたいと願うように。
えらそうなことは特に言えるような人間ではないけど、やっぱり『死んだら終わり』。
死なないでほしいと願う。
この物語の魂が最後に気付くように、仮ではなく本当の人生を歩いていくのはこわい。
でも天使が言う
『あなたは下界ですごして、そしてふたたびここにもどってくる。
せいぜい数十年の人生です。
少し長めのホームステイがまたはじまるのだと気楽に考えればいい』
この天使プラプラがいいキャラしてて好きだ。
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